関係する審議会、検討会、及びそれらの下部組織を、図にしてみました。
5Gを推進する「新世代モバイル通信システム委員会」の構成員は、5Gによるビジネスを展開する当事者である携帯電話事業者や電機メーカーが多くを占めています。消費者側(と言えるかどうか微妙ですが)は、国民生活センターから1名が参加しているのみです。産業側の都合や考え方が優先された審議が行われることが容易に想像できる構成です。
5Gの電波の安全性について検討する「電波利用環境委員会」は、工学系の研究者が多くを占めています。ヒトへの安全性を検討するにもかかわらず、医学系の研究者は1名だけです。また、消費者側としては全国消費生活相談員協会から1名参加しているのみで、しかも電磁波による健康影響について詳しい方ではなさそうです。
また、5Gを推進する「新世代モバイル通信システム委員会」と、5Gの電波の安全性について検討する「電波利用環境委員会」が、ともに、同じ「総務省」の「情報通信審議会」の下の「情報通信技術分科会」の下に置かれています。推進側に対して、安全というブレーキが十分に働くのか懸念を持たざるを得ない態勢です。
5Gの技術的条件について
5G電波の健康影響について
生体電磁環境に関する検討会
位置づけ:総務省総合通信基盤局長の検討会
目的:電波による人体への影響に関する国内外の研究成果を評価・分析し、我が国が取り組むべき研究課題を抽出することにより、研究を促進するとともに、電波防護指針の評価・検証を行うことにより、国民が安心して安全に電波を利用できる社会を構築すること
検討項目:
(1) 電波による人体への影響に関する国内外の研究結果の評価・分析
(2) 電波による人体への影響に関して我が国が取り組むべき研究課題の抽出
(3) 電波防護指針の評価・検証
(4) その他関連する事項
事務:総務省 総合通信基盤局 電波部 電波環境課
先進的な無線システムに関するワーキンググループ報告書(案)を了承(2018/1/19) |
|
|
|
|
|
先進的な無線システムに関するワーキンググループ
目的:近年、中間周波数帯を用いるワイヤレス電力伝送(WPT)、超高周波帯を用いる超高速無線 LAN や第 5世代移動通信サービス(5G)等のこれまでにない新たな電波利用システムの実用化・普及に向けた取組が国内外で急速に進展している。一方で、これらの周波数帯や新たな利用形態については生体等への影響に関する科学的な知見の蓄積が十分には進んでいないため、電波防護指針や適合性評価方法に関して、詳細な検証を行うとともに、最新の科学的知見の反映が急務となっており、生体電磁環境に関する検討会の下に先進的な無線システムに関するワーキンググループを設置し、情報通信審議会電波利用環境委員会における検討を開始するにあたり必要となる基礎的な検討を行うこととする
報告書(案)をとりまとめ(2018/1/12) |
|
|