携帯電話の新しい通信規格である「第5世代移動通信システム(5G=ファイブジー)」のサービスが2019年から一部開始されようとしています(本格的な開始は2020年)。
5Gは、現在利用されている4G(LTEなど)までとは大きく異なり、携帯電話やスマートフォンによる通話・通信のためだけではなく、様々な産業分野や自治体などでの利用が目指されています。たとえば、人が大勢集まる場所で不審者を見つける監視カメラ、工事現場での重機の遠隔操作、自動運転、農業、防災などでの利用が想定されています。
国や携帯電話業者などはこれまで、携帯電話による電波に危険性はないと説明してきました。その一方で、携帯電話端末や、携帯電話基地局からの電波がヒトやその他の生物に悪影響を与える可能性を示唆する研究が、数多く報告されています。国際がん研究機関(IARC)は、電波を「ヒトに発がん性があるかもしれない(2B)」と評価しています。
5Gサービスの開始によって、私たちの生活環境中の電波は従来よりも著しく増加し、私たちの電波への曝露が飛躍的に増えることは確実です。しかし、5Gを推進している総務省の関連委員会などで「私たちがどれくらいの曝露を受け、どれがどのようなリスクをもたらすのか」についての検討がしっかりなされているとは到底言えません。
5Gとは何か、どのように利用されようとしているのか、それらの利用によって私たちはどのくらいの電波に曝露されるのか、そして、そのリスクは…。私たちは、5G推進各社による実証試験に関する情報や、5Gのリスクについての海外の科学者らの研究・見解などの情報を集めて、本ウェブサイトで発信していきます。
※このウェブサイトは、高木仁三郎市民科学基金2018年度助成による「電磁波曝露のリスクに焦点をあてた5G(第5世代移動通信システム)の技術影響評価」と題した調査研究活動の一環として立ち上げました。
NPO法人市民科学研究室・環境電磁界研究会
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